休暇四日目。

土砂降りの朝。能登最後の朝。
朝の散歩は断念してゆっくり風呂に浸かる。

金沢を含めた北陸地方によくある言い伝えで

「弁当忘れても傘忘れるな」

というのがあるそうな。

去年はカラっと晴れていたが今年は雨に降られた。
ひどい目にあったなぁというよりも、旅館の窓の外や温泉に浸かりながらの雨空を眺めてホッとした印象がとても強い。

イベントごとのときに雨に降られることが多いのだが、雨は結構好きなのだ。
ということで雨にふりふられながらの石川旅行最終日。

移動ルート:9/4

①大浴場に浸かったあと焼き魚の横で魚を焼く
②和倉温泉の温泉場にて深煎りのコーヒー豆を購入、そのまま和倉温泉駅へ
③はいだるいでゆっくりする間もなくサンダーバードで金沢駅へ
④バスで兼六園前。金澤ななほしカレーにてはじかみ
⑤成巽閣。写真が撮れないジレンマ。
⑥石川護国神社。英霊に手を合わせる。置いてある石版に鼻白む。
⑦またも土砂降り。珈琲館にてコーヒーとチョコケーキ
⑧金沢駅にて土産物を購入、能登豚の弁当を食べて北陸新幹線にて帰宅

038 金沢ななほしカレー

コーヒー
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カレーの付け合せにコーヒーを一杯。
カレーは文句なしに美味しかった、コーヒーもカレーとあわせてなかなかのお味。
ちょっと明るくてオシャレ目だったので流行りの酸っぱい系を想像していたのだが、堅実な苦味。安心する味であった。

雨が止んでそのまま兼六園方面へ。

039 珈琲館

ブレンドコーヒー
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石川護国神社を出て金沢城に向かおうとしたところで土砂降りの雨に降られた。
雨宿りに入った喫茶店名は「珈琲館」。

都内にも同名のチェーンがあるが、ここは固有名詞のようだ。
細長い間取りの素朴な店内に女性が一人。

コーヒーはとても「ふつう」の味であった。
焙煎はもちろん、設備的に豆もここで挽いてるわけではなさそうだったが、デザートのチョコレートケーキとあわせて「雨宿りに合うコーヒー」という風情。

コーヒーに限らないけど体調や気分や状況によってたべもの飲み物の味は左右される。

はいだるいもそうだったけど、女性が一人で切り盛りしているお店が結構多い。
いかつくていかにもコーヒーにコダワリがあります!ってなところも悪くないが、
ごゆっくりどうぞ、的な落ち着く店も良い。むしろこういうところのが良い気もする。


さて、四日間の旅の総括になる。

コーヒーを挽いて入れはじめてから、肩の力を入れて「うまいコーヒーってなんぞや」みたいなことを考えていたのだけれど、特に外で飲むコーヒーってその場の雰囲気を飲む、みたいなところがあって、必ずしも「コダワリが強いもの」を求めても実は楽しくないということがわかった。

もともと学究意識の強い人間でもなく、コダワリはなくもないけどこだわることそのものをあまり好かないきらいがあるのだから、この感想は至極当然なのかもしれない。

ただ、旅のテーマとして出先のコーヒーを飲んでおく、というのは、旅先の地図にチェックポイントを置いていくようでたのしい。

・美味しいけどあまり好きではない。
・美味しくないけどわるくない。
・まずまずだけどこれは好き。

店と人とコーヒーを併せてのむのだからこういうこともあるのだろうな。
ということで出先で飲む出張版はこれで終わり。

買い漁った豆を自宅に帰って引く生活に戻ります。