青物横丁駅から少し歩いたところに古巣の職場があって、そこのご縁で新馬場のKAIDO Books & Coffeeに通っていたことがある。
たまたま知人とそんな話をしていて、懐かしくなったので久々にお店に顔を出すことにした。

今日のルートは、青物横丁駅前のムジカという喫茶店で昼食をとり、そこからKAIDOに徒歩で移動。

018 青物横丁 カフェ ムジカ

・ストロングブレンド(不明)
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ムジカはグラタンやサンドイッチが美味しい古めかしい内装の喫茶店で、自家焙煎のコーヒーを売りにしている。
ランチセットにストロングブレンドという見るからに苦そうなセットを頼んだ。

温度は熱め、目の醒めるような味。
最初にパンチがきてじわじわ落ちてくる酸味は、真鍮のレンズのような味である。
サビはないがちりちりする。

のちほど店主に質問したら「珈琲屋のレシピは秘伝」とのこと。
なんだかこそばゆいやり取りであった。

最近飲んでいて、初手のパンチは好きだけど徐々に飲みにくくなるものと、初手は酸味が強いが冷めるとマイルドになるものとあることに気づいた。今回は前者。

熱めに入れるとパンチが効くのを実感した。
温め直す、という工程も必要か。


019 新馬場 KAIDO Books & Coffee

・アメリカーノ(グァテマラ+ブラジル)
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旧東海道の古い町並みを進み、せせこましいが活気のある商店街の中の一角にその店はある。

日本各地の道にまつわる本を集めているKAIDO文庫を収集しているTさんという人がいて、そのひとから借り受けるかたちでブックカフェを開いている。

店主とは世代が近いこともあって以前バイトさせてもらったりイベントを手伝ったり、という妙ちきりんな関わり方をしていた。
去年の夏に行った記憶があるので、一年弱はご無沙汰していたはずだが、久々に会っても全く時間の経過を感じさせないのは、店主のキャラクターとこの場所の空気のおかげか。

熱くて死にそうだったのもあって、軽い挨拶のあとにコーヒーではなくレモンスカッシュとスコーンを注文。
知人と近況や仕事の話などを軽くしたあと、今はドリップがないということなので、カフェアメリカーノとアルゼンチンドッグを頼むことにした。



この店、日本一のホットドッグ屋になる!と言い切ってるだけあってホットドッグは相変わらずのうまさである。近所にないのが惜しまれる。

腸詰めではなくミートローフ的な、風味も食感もごつごつしていて食べごたえがある。
アルゼンチンドッグは、チミチュリというアルゼンチンの魔法?のソースがかかっているそうで、オリーブオイル、ガーリック、フレッシュハーブなどが混ぜ合わせてある。

いわゆるスッキリ系のソースとは一線を画したガッツリ系のソースで、サルサと並んでまた食べたいホットドッグであった。

アメリカーノを口にして、二年前くらいにちょくちょく顔を出していたころの記憶が一気にフラッシュバックしてきた。
豆の匂いって本当に強いな、と思うのと同時に、ここに入り浸っていた理由はホットドッグと店主の笑顔以外にコーヒーの香りもあったのだな、と自分で豆を挽きはじめてから改めて理解した。

匂いが記憶から消えないように、またちょくちょく顔を出さないとね。

020 十一房珈琲 ボリビア・ベジェビスタ:2回め:★★

・豆:ボリビア・ベジェビスタ:12g すりきり(ぴったり)
・引き:4(中粗)
・水:200 / 水道、浄水、シャワー
・蒸らし:32
・注ぎ:3:20
・抽出完了:4:23
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・味:すべてが丸い。後に少し土の味が混ざる。

帰宅後、洗濯と写真の整理をしたあとにお休み用のボリビア・ベジェビスタを入れる。
挽き始め、やけに軽いので、見るの粗目を元に戻していなかったことに気づいた。
+4はかなり粗目で酸味が強い豆を飲みやすくするのに使う。
ちょっともったいないかな、と思い、挽き直すことも考えたが、これはこれで一つお試ししてみようと、とそのまま抽出。

正解だったかはわからないが非常に美味しい物ができた。
苦味がないコーヒーというか、風味と豆の甘みだけがゆっくり落ちる。

少し冷めると苦味が出てきたが、ほんのかすか。
コーヒーが苦手な人に入れてあげると喜ばれるのかもしれないが、限定品の豆なのでおいそれと粗挽きはできないな、とちょっと悩みのタネ、もとい豆ができた。