金曜日。
主食の馬町ブレンドが100gを切ったので市川屋珈琲に追加注文した。
2日かからず藁半紙の大袋に包まれた豆が届く。

メインの馬町ブレンド 500g。
送料が変わらないからと市川屋ブレンドと青磁ブレンドを各200gずつ。
気がつくと冷蔵庫の中がコーヒー豆に専有されていた。
実に1200g。100杯くらいは珈琲が飲める分量だ。
一週間前は自力で豆を挽くことをそもそも想定して生きていなかった。
奇妙な出会いというのもあるものだ、豆も人も。
015 市川屋珈琲 馬町ブレンド:8回め:★★
・豆:馬町ブレンド:12g すりきり(ぴったり)
・引き:1(細)
・水:200 / 水道、浄水、シャワー
・蒸らし:30
・注ぎ:4:56
・抽出完了:5:56
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・味:安定の苦味
味は少し安定してきた気がする。
抽出時間は4-5分程度、狙ってこの時間を出すのが難しいが、急いで注ごうとすると紙にかかったり上手く粉が膨らまなかったりと問題が多い。
蒸らしの工程時、お湯を軽くかける程度だったのだが、ある程度全面にしみる程度に多めに(全体の1割程度?)かけて少しおくと、その後の膨らみがうまくいくことがわかってきた。
最初に湿らせて空気穴を作っておく工程がいるということか。
現レシピで一番美味しくできた。
明日は少し粗目に挽くか。
それともおやすみだから馬町には寝ててもらうか。
015 セブンイレブン
・ホットコーヒーR
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特に豆の記載がないので不明。
初手の印象は2つ。
「すっぱそうな匂いだな」
「やっぱりすっぱいな」
「ただ飲めないすっぱさではないな」
ずっとすっぱいすっぱい思っていた。
最近気づいたのだが珈琲の酸味に関する感想は「金属の味がするか」というところ。
もちろん実際の金属を舐め回したわけではないのだけど、印象と匂いからそう判断している。
以後酸味を表現するときは金属の呼称を使う。
ちなみにこれは「古びた一円玉の味」。
銅の十円玉のように緑青がつくわけではないが、若干右眉をしかめるような味だ。
016 市川屋珈琲 青磁ブレンド:1回め:★
・豆:青磁ブレンド:12g すりきり(ぴったり)
・引き:1(細)
・水:200 / 水道、浄水、シャワー
・蒸らし:30
・注ぎ:タイムスタンプ不明(おそらく5分前後)
・抽出完了:タイムスタンプ不明(おそらく6分前後)
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・味:初手の味は極上

ある程度飲み比べて気がついたが、珈琲の酸味がうまいと思えない。
ここでさんみさんみすっぱいすっぱい言っているのは、あくまで含まれてるけどちょっとどうかなぁ、という首を傾げた上での表現である。
が、自分で挽きはじめて一週間、はじめて「美味い酸味」に出会う。
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やわらかなアクセントの酸味と爽快感をも感じる後口が小気味いい。酸味が苦手な方にも是非お試しいただきたい、癒し系ブレンド。この素敵な個性には虜になる魅力があります。
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特に上の釣書を読んで買ったわけではないが、お店の目論見通りだった。
目の付け所、もとい舌先三寸がシャープなお味に軽い感動を覚える。
その後、ふたくち、みくちと飲み進めて理解したのだが、このシャープさは二口目からは失われるということ。
一口目に瞳孔が開く気分のその後に、なんともいえない渋みが出てきて一気に飲みにくくなる。
もちろん風味は素晴らしいままなので、まずいわけではない。
研究しがいのある豆に出会ってしまった。
017 市川屋珈琲 青磁ブレンド:2回め:★★
・豆:青磁ブレンド:12g すりきり(ぴったり)
・引き:4(中粗)
・水:200 / 水道、浄水、シャワー
・蒸らし:32
・注ぎ:3:20
・抽出完了:4:23
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・味:最高の気分転換

昼に飲んだ青磁ブレンド、味を忘れないうちに追加でもう一杯。
物の味を比較する時、セオリーは2つある。
ひとつめはじわじわ変えていくこと。
ふたつめは一気に変えることだ。
前者は細かい差に気づきやすくなるが、味覚次第では大差ないものを延々飲み続ける羽目になる。
後者は極端な味が出やすいが、まず「濃い側が好きか薄い側が好きか」というシンプルな差を確認できるのがよい。
ということでかなり粗目の見る+4(回転)で豆を挽き、抽出時間も若干少なめ、トータルで4:23で実験してみる。1回目はメモを忘れたが6分強で入れているので2分前後短めに入れてみた。
酸味は間違いなくあるのだが、開放で撮影した日中の雲のように白飛びして隠されている。
一円玉はきれいに磨かれており、金属臭があまりしない。アルミの削り出しの味。
粗すぎたためか豆茶に近い風味になっているが、今回はしっかり珈琲になっている。
気分を変えたい時、くさくさした心の垢をこそぎ取ってくれるようなまっとうに美味しい珈琲だった。
次は+3で試してみよう。
お茶請け?に松屋のカラメルプリン。
ああ、良い。苦味を分け入ってくる暴力的な糖分。

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